未だに解答できない問題があるのですｂｙシェーンコップ

参院選が終わりました。ネット選挙が解禁と言っても、期間中は政治ネタは控える気になってしまいます。

今さらながら「銀河英雄伝説」（田中芳樹　徳間書店）を通勤中に通読していて、２ヶ月くらい、これしか読んでいません。あと１００ページくらいで読了です。この物語のテーマを凝縮したのが、表記に拝借したシェーンコップとヤンの問答だと思います。

シェーンコップが未解決の問題として提示した「民衆の多数が民主主義でなく独裁を望んだとしたら、そのパラドックスをどう整合させるのか」に対して、ヤンが「人類が火を発見してから一〇〇万年、近代民主主義が成立してから二〇〇〇年たらずだ。結論を出すには早すぎると思う」と答えるシーン。

民主主義であっても全てが全てを任せてしまっては当然いけないわけで、でも選挙に行かない、政治に興味が持てないという人間に限定しなくても、こうした誘惑に負けることは誰にでもあることです。「よきにはからえ」（要するに丸投げ）で済ませてしまうことがどれほど楽なことか、潜在的に大多数の人達は知っていると思います。その危険性を、もっと啓発していくべきなのかなぁというのが、今回の選挙と「銀英伝」でシンクロしたところ。

そして、今日は某会報の編集作業という、一銭にもならないボランティアをしていたのですが、会の名簿の人数を見ていたら「ああ、市会議員にはなれるかも」と悪魔の誘惑が。。。でも「選挙で勝った人＝多数派の代表」なんですよね。それは優秀な官僚がやってくれた方が大多数に対して効率的に世の中動いていく気がしてしまうのです（・・・あれ？）。数百人の会のうち、さらに数名しか喜ばないであろう、このニッチな仕事をしている自分は、ニッチな要求を拾い上げる方が性にあっている気がすると、簡単に結論に達したのでした。