mosyoesyoe's blog

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名著はやっぱり名著でした:「日本の歴史をよみなおす」

本を読むペースが鈍っていたのですが、久々に紹介。恥ずかしながら今さら読んだのですが、タイトル通りでした。

網野善彦「日本の歴史をよみなおす(全)」(ちくま学芸文庫)

日本人の宗教観というか自然観が多分そうなんだろうなと納得させられる内容。ケガレや公共性に対する感覚や、当時の社会を平易に語ってくれて、歴史を身近に感じられます。

特に備忘的に書くと、

・「天皇」という呼称は天武・持統期に定着

聖武天皇以来、ほぼ火葬で仏式。墓も泉涌寺などの寺院に葬られた。大喪儀・大喪の礼のようなスタイルは明治天皇から。

神式にこだわるのは、王政復古の明治政府という理解になりました。天皇家は本来、他の日本人と同じく、仏教徒なんですよね。神仏習合状態の。明治期で神仏分離され、戦後に政教分離されたと。

もう一つは、繰り返し主張されていた内容

・「百姓」は「農民」とイコールではない。

「士農工商」などという言葉で分かった気になっていてはいけなかったのです。そして、中国を真似ようとする「農本主義」的な政治が日本人の土地に対する幻想の根幹にある気がしました。儒教って、現場を分かっていない駄目思想なのか?