mosyoesyoe's blog

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ロボットの未来:受け売りと考えたこと

縁あって、ロボットクリエイター高橋友隆氏の講演を聞く機会を得ました。

あのパナソニックの乾電池エボルタのCMで使われているロボットや、これ

ロビ 再刊行版| DeAGOSTINI デアゴスティーニ・ジャパン

を設計されている方です。同い年でこれほどやられていることが違うとは・・・

 

と劣等感に苛まされても仕方ないので、講演の中で心に残ったことを書き留めておきます。ロボットと言ってもいろいろありますが、この方はかわいい小型の人型ロボットをたくさん世に出しており、掃除するならルンバの形でよいわけで、なぜロボットが人型なのか?ということを、講演を聞く前から疑問に思っていました。第一は作っている本人がとにかく「好きだから」という理由に帰結しそうな話でしたが、世の中で必要とされる要素として、スマホを引き合いに出して話されていました。

スマートフォンは、昨今電話やスマホ内のアプリに留まらず、家の中の情報ステーション・司令室としての機能が要求されるようになっています。流行のIoTということで、さまざまな家電が通信機能を持ち、情報を出したり、命令を受けたりするようになるでしょう。その中心としてスマホが存在するのではないか、という風潮。高橋氏は、機能としてはそれでよいかもしれないが、Siriやしゃべってコンシェルジェ等の音声認識インターフェースはあまり使われていない。将来スマホで家の中を制御したりするのではなく、スマホのそうした機能の延長として、ロボットがそれぞれの相棒?秘書?として、主人の嗜好まで把握して、面倒見てくれる未来を語られていました。そのためのデバイスはスマホの画面ではなく、人型ロボットでなくてはならないということ。インターフェースとして、人型ロボットの造形が必要ということを語られていました。

現在、ロボットは必要のないものと明確に結論づけられておられ、それでも「不必要のものを作り、売る」ということは、「問題解決の機械を作り売る」という従来の製造を途上国スタイルと断じ、これからの日本にとって進むべき道ではないかと話されていました。

また、ロボットというと、大きいものを作らないのかとよく聞かれるが、小型の方にこだわっていて、小型であると加点法で評価してもらえると話されていました。

 

さて、高橋氏の話すロボットの未来はとても刺激的でしたが、こんどは私の意見。氏は人間にかわいがられるロボットを目指している印象で、それがこれから普及期に入るというビジョンを語られたと思います。

私はパソコンをいじるのが好きです。でも昔のが面白かった。それは「コンピューターと言いながら、こんなこともできないのかよ。よしよし可愛いなぁ」という感情があったからだと思います。高橋氏の語られた「人型ロボット」もそういうものだと思います。これからもう少し性能が上がり、世の中の条件が整ったときに、少しの機能とそれなりの導入の手間を抱えて、社会に受け入れられるのかな~と思いました。そしてそれは私が常日頃考えている「コモディティ化」とどう折り合いをつけていくのであろうかと今から想像してしまいました。パソコンもスマホも少し性能の悪い普及期のものが面白い思い出があります。それらは、今では当時よりもちろん高性能で、安くて、でもどれでも同じようになって愛着がわかなくなってしまいました。多分、壊れて買い換えるのに躊躇ない人がほとんどでしょう。氏が「人型ロボット」が普及する未来を語られたときに、不安に思ったこと。ロボットと、一生のパートナーとして出会えればよいのですが、安くて誰でも買えて、それでいてどれも同じような、壊れても買い換えるような存在。そんな風になってしまうのが、その次の未来として、すぐあるような気がしてしまったのです。