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貸家の経済性

都心は借地権割合9割が多いのですね。地主さんは所有地の権利が10%しか認められていないというのは酷い話です。いつの間にやら借地権が増えていってる訳ですからね。土地を貸している地主というのは、制度的に解体させる意図でしょうし、前に書いたとおり、経済的に考えたら参入するメリットはありません。

で、家屋を建てて借家経営するというのは、話が違ってきます。実家で家を建てて一括借り上げして・・・という業者さんの話に乗った場所がありまして、そのケースをおおまかに。

土地があったので、家を全額借り入れして建てます。25年ローンで1500万円(年返済75万円:総返済支払額1875万円)。借り上げられた家は月10万円年120万円の収入が25年間約束されるとします。総収入3000万円也。固定資産税等が年12万円位みないといけませんから(25年で300万円ですね)、税引き前に25年間通してならすと年33万円(25年間で825万円)くらいお金が残っていくことになります。雑な計算ですが1500万円の借金で年率2.2%の利回りを達成できることになります。

これが、土地を持ってない人がやろうとすると、大変です。1500万円の土地に1500万円の家を建てて、同じく全額ローンで計算すると、ローン部分を単純に2倍して、年返済150万円:総返済支払額3750万円。総収入は変わらず、3000万円。現金が足りません。。。固定資産税等が同じく25年で300万円。25年後にも1500万円の土地は残りますから、3000万円の借金で、(繰り返しますが税引き前の)現金-1050万円+土地1500万円となり差し引き450万円のプラス。年率0.6%の利回りです。現金が足りませんけど。ちなみにローンでなく全て自己資金でやれば計算省きますが、年率1.6%になります。

あれ?予め土地持っている人の方が利回りが良い?と思った方するどい。始めのケースは土地を利回り計算に入れてないからです。仮に1500万円の土地だとして、それを含めると半額借り入れしたことになり中間の年率1.1%になります。25年スパンの投資を終えたときに残る土地をどう評価するかによって、考え方が変わるでしょうが、地主さんはまた土地を利用します。恐らく先祖伝来の土地を継承するのが地主だとレッテルがついた時点でその呪縛から逃れられません。借り上げる会社の試算表でも利回りは土地を考慮にいれていませんでした。あくまで家屋を建てる新規投資に対する利回りでした。地主さんにとっては年率2.2%が正しい数字なのです。

なので、今から不動産オーナーになって、悠々賃貸ライフと送りたいとお考えの方は、土地に捕らわれず投資を考えた方がよろしいと思います。利回り重視と資金繰りを考えると、土地を持つことはよくないのかもしれません。となると、土地の割合が少ないマンションでの投資を勧誘しているのは(職場にかかってきたりすると辟易しますよね)、正論なのかもしれません。

私の立場では、お薦めもしませんし、やりたいとは思いませんけれども。