書評2つ:共通点は日本のおかしさ?
古本屋でベストセラーを買ったら、買って得したと思いました。
『ハゲタカ(上)』(真山仁):講談社文庫|講談社BOOK倶楽部
NHKドラマで柴田恭兵の印象が残っていましたが、ハゲタカ側(イーグルですね)が主役だったんですね。原作ではリン・ハットフォードがキレまくってます。
『亡国のイージス(上)』(福井晴敏):講談社文庫|講談社BOOK倶楽部
(福井晴敏 2002年 初出1999年)
映画の「UCガンダム」>原作本と来て、これを読みました。「UCガンダム」より桁違いに面白いです。北朝鮮の工作員ホ・ヨンファ含めて、誰が主役だろうというくらい、様々な葛藤・怒りを持って登場人物が行動していきます。どんでん返しあり(すっかりだまされてました)、生い立ちからエピローグまでの見事に紡がれていく人物描写、すごい作家なんだと、興奮して読みました。
どちらもそんな新しい本ではないですし、ハゲタカは経済ネタでもあるので、ちょっと懐かしい感じもします。日本の経済再生・日本のゆがんだ安全保障、状況は変わったところもあり、相変わらずなところもありですが、本からそれらに対する「熱」を当てられた次第。良い読書体験でした。